TJ
以前から「携帯代の見直しを!」と主張してきた菅氏が新総理になりましたね。
これまでに様々な改革が行われてきましたが、これから一体どうなるのでしょうか?
やった!
携帯代安くなるのは大歓迎だわ!
TJ
…と両手離しで喜ぶのは早いです!
目の前のお金だけ見るのではなく、もう少し広い視点でこの件を見てみましょう。
最初に結論をお伝えすると、以下の2点にまとめることができます。
このページの目次
TJ
2018年に当時官房長官であった菅氏がこのような発言をした事が発端です。
携帯料金は4割程度の値下げ余地がある
「4割減」の根拠として、以下の2つを挙げていました。
偉い人が言ってるから本当のように聞こえるんだけど、本当なのかな?
TJ
はい、確かに高いのは間違いないです。
一部のデータを紹介します。
大手キャリアを使用中の方は、平均で月8,000〜9,000円というデータがあります。
消費全体に占める携帯代の割合の推移とともにグラフにすると、こうなります。
データ引用元:総務省
実感として高いなと感じてたけど、こんなにも高かったなんて…!
TJ
そうなんです。
普段は資産形成のアドバイスをしていますが、まず最初に目をつけるのが携帯代です。
また、アンケートによると、スマホ代・携帯代を高い(下げたい)と思っている方は約59%と非常に多いです。
引用:野村総合研究所調査結果
うんうん。
これは納得できる!
TJ
他の国と比較するために、もう1つデータを紹介します。
平均的な収入と支出のデータから、こんなグラフを作ってみました。
マレーシアの場合、平均月収が5,000RM(13万5,000円)に対し、毎月の携帯代が60RM(1,620円)です。
TJ
つまり、収入に対する携帯代の割合は1.2%です。
日本では平均月収35万円に対し携帯代が8,000〜9,000円なので、収入に対する携帯代の割合は2.3〜2.6%とマレーシアの倍です。
こういうデータを見ると、4割減ができそうな気がするね!
TJ
では次に、このような問題提起があってから実際に行われてきた施策を紹介します。
主な施策は以下の3つです。
2年縛りの件はビックリしたよ!
TJ
さらに、電話番号をそのままで他社に乗り換えられるMNPがオンラインで手続きなら3,000円から無料※にする検討がされています。
※店頭での手続きでも1,000円にする方針
端末の値引き以外は便利に・安くなる方向だから良いよね。
TJ
確かにガチガチに固められた制度が緩和すると、業界も活性化するので良い事です。
携帯代や各種手数料が減ると、各キャリアの収入が減ることは間違いありません。
TJ
それはすぐに思いつく事なので、その先の動きを独自に予測してみました。
企業は収入が減ると、利益を上げるために、どこかしらのコストを削る必要があります。
では、大手キャリアがどこを削る(削りやすい)かというと、
うわっ!
クビまっしぐら?
TJ
日本は人口が減っているので、遅かれ早かれ自動化やオンライン化による影響が出ます。
削りやすい仕事をしている方は、今のうちに生活費を稼ぐ別の手段を確立しておいた方が良いでしょう。
確かにそうね!
私も何か始めようかな。
TJ
さて、料金が下がって店舗やコールセンターの縮小が進むと、格安SIMとの違いが分かりにくなりますよね。
うーん、何が違うんだろう?
パッと思いつかないな…
TJ
例えば、通信速度が速い事や5G等の新しい技術が早く使える事が挙げられます。
ただ、これらも近いうちに格安SIMとの差が縮まっていくのでは?と思っています。
その理由は、大手キャリアの莫大な先行投資(直近では5G設備)を支える収入源が足りなくなるからです。
そのため、以下を行って、より高い電波レンタル料を格安SIM会社に請求するようになるのでは?と考えます。
なるほどね。
そうすると、結局誰が一番得をするの?
TJ
一見ユーザーが得をするように見えますが、TJは違うと思います。
最終的に一番得をするのは投資家・資本家だと考えています。
え、そしたら今と何も変わらないじゃないか!
もちろん短期的に見れば、収益減は株価の下落を招きます。
しかし、長期的に見れば収益源を増やし配当していけば株価は元に戻ると考えます。
TJ
冒頭で日本の携帯代が高いという話をし、確かに高いという結論に至りました。
しかし、料金を下げたところで仕入原価以下にはなりませんよね?
言われてみれば…そうだね!
TJ
本来は生産性を上げて、その分賃金を上げた方が健全だと思っています。
実際は日本の賃金は増えない一方で、企業の内部留保や配当金は増えています。
1997年度を起点にした推移でグラフ化すると、労働者の賃金はマイナス、配当金は6.2倍増、経常利益は3.2倍増、内部留保は2.6倍増です。(※当たり前ですが、労働分配率は1997年度の61.5%から2018年度の50.4%へ11.1ポイントも下がっています)https://t.co/aAJ0wmLQC6pic.twitter.com/H7mhZi9JES
— 井上伸@雑誌KOKKO (@inoueshin0)December 23, 2019
TJ
更に、配当金で得たお金は年間どれだけもらっても税率が約20%です。
給与としてもらっていれば最大55%も課税されてしまうので、いかに資本家が有利かが分かります。
こんなところにも社会の縮図が…
資本主義ってうまくできてるね。
TJ
なので、個人法人問わず数年使っていない資産には税金をかけるような仕組み※があればと思っています。
労働者の賃金を上げていくことが、問題解決の近道なのでは?と考えています。
※詳しくは述べませんが、ブロックチェーン技術であればお金の流れ把握も不可能ではないと筆者は考えています
これまでに述べてきたことをまとめると、携帯代の値下げにより
というストーリーを1つの例として描くことができます。
TJ
なので結局一番得をするのは投資家・資本家になると考えています。
支出を下げることに目が行きがちですが、根本から解決するにはより多く稼ぐ方向に持っていく必要があると考えます。
ひとり哲学「人に合わせるほどムダな時間の使い方はない」
ひとりタイプ:ストイック
生年月日:1989年11月21日O型
趣味:投資、カメラ、旅行、乗馬
生粋の投資マニアで、収入のほとんどを投資している。
貯金0から5年で純資産◯千万円(ヒミツ)を達成し、ほぼ全てを投資中。
FP、格安SIMアドバイザーの仕事もしている。
普段は格安SIMをはじめとするお金に関する相談を有料で受けている
今回は「携帯代値下げ問題」について様々な視点で掘り下げます!