着物の形で売っている既製品の着物には洗濯表示が付いているのですが、反物の状態で売っている場合、着物の形に縫われても洗濯表示はつきません。
はな
洗濯表示がないと絹を使った生地・ポリエステルを使った生地か書かれてかれていません。
ということは持ち主くらいしかわからないということです。
着物クリーニングは手作業でおこなう工程も多く、安くても5,000円以上します。ですが、洗濯機で洗濯できるとありがたいですよね。
買取の時、10着全てがポリエステルだったら値段は期待できません。
はな
化学繊維の着物はまとめて200円くらいの買取になることも…。
はな
どっちが良くてどっちが悪いということはありません。
良い面、悪い面を理解した上で選ぶことをおすすめします。
このページの目次
一見、見た目ではわからない違いをプロはどこで見分けているのでしょうか?
それは素人でもマネられるものなのでしょうか?
毎日、着物を着ている職業の方なら見た目から素材が絹か見分けができるのではないかと思い、伺ってみました。
はな
先生、化学繊維の着物と絹の着物、見分けることできますか?
先生
最近の着物は見分けがつかないわ。
最近の繊維は難しいようです。絹と見比べても、東レの化学繊維の着物は見た目や肌触りでは判断が無理なようです。
この後に紹介する燃やして見分ける方法を使うようです。
はな
化学繊維の方が硬い為、初心者が着付けしやすいようです。
着物買取の査定員は果たしてどこで見抜いているのでしょうか?
教えてくれるのでしょうか?
思い切って聞いてみました。
はな
査定員さん、見分け方教えて下さい。
査定員さん
良いですよ。見かけ方教えます。
はな
プロが使う絹を化学繊維を見分ける方法、教わりました。
はな
今回、絹と化学繊維の見分け方を教えてもらった査定員さんを軽く紹介します。
はな
ご協力頂きありがとうございます。
高田さん
とんでもないです。保管状態の良い着物が多くて素晴らしいですね。絹と化学繊維を見分ける方法を紹介します。
感覚になってしまうので100%ではないのですが、私はこれで新人の時は見分けてます。
高田さん
裏地の生地は厚さで見分けます。
厚みがある:絹の生地
薄い:化学繊維の生地
はな
なるほど。化学繊維の方が糸の太さを調整できますが、絹は太さが調整できないですよね。
高田さん
生地と生地の間に手を入れた時にヒヤッと感じるか温かみがあるかで見分けます。
はな
これは本当に感覚ですね。室温に近い感じですか?
高田さん
そうですね。絹は通気性が優れているので、室温に近くなりますね。
化学繊維は押し入れの空気が冷たいと着物が冷やされて、その冷たさが残っている感じがします。
ヒヤッと感じる:化学繊維の生地
温かみがある:絹の生地
高田さん
この方法は少し着物の生地が傷ついてしまうので、お客様にご了解を得てからおこないます。
【1:爪で挟んで横にスライドさせます】
【2:あとをチェック】
あとが残る:化学繊維の生地
あとが残らない:絹の生地
目立つ傷は残りませんが、目立たない右の前身ごろやおくみの裾で試しましょう。
また、表生地が絹・裏生地が化学繊維ということもあります。
高田さん
持ち上げた時、手に吸い付くというか馴染む感じがあります。化学繊維の場合、馴染む感じがありません。
はな
なるほど。言われてみたら着付けした時、化学繊維の方が生地が体に馴染まないからか、シルエットが硬い感じがします。
糸を燃やしてを調べ、素材べる方法があります。
素材によって燃え方・灰に違いがあり、その素材が何でできているか見分けがつきます。
よく着物で使われている素材の燃え方・灰をまとめました。
はな
この方法は着物傷つける為、あまりおすすめできません。
目立たない場所から織り糸を取って燃やして、その燃え方で繊維を見分けます。
【着物の生地に主に使われる繊維】
はな
絹を正絹(しょうけん)と表示されることが多いです。
絹はカジュアル・フォーマルとしても生地が綺麗なので自信もって着て出かけられますね。
着物で化学繊維というと良くない印象が多いのですが、メリット・デメリットの両方があります。
はな
化学繊維の良さもあるんです。
化学繊維は、シルクなどの天然繊維と似た風合いの繊維を生み出したという目的で作られました。その為、化学繊維も日々進化しています。
今回の記事は【絹と化学繊維の見分け方・メリットとデメリット】について紹介させて頂きました。
この見分け方で100%見分けられるわけではないので、ご了承ください。
ひとり哲学「結婚しても孤独は終わらない。」
ひとりタイプ:ストイック
1986年7月19日生まれ(35歳)
趣味:和装・社交ダンス・その他
付き合い始め~結婚した後もひとり時間と二人の時間のバランスが大切です。
高校・大学を通し服飾(座学・技術)を学ぶ。
元ファッションアドバイザー
自分で浴衣・街着着物・ウールアンサンブル・振袖を縫い、成人式には自分で作って着物で参加。
着物のいろはについてわかりやすく解説していきます。